2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

06 多摩郡小野郷

先日は、武蔵守小野(高向)利春が多摩郡の小野神社の祭神を天下春命>に変えた経緯を考えてきましたが、では元の祭神であったはずのが否定された理由は何だったのでしょう。また、そのは何処へいってしまったのか。小野(高向)利春がまだ刑部丞として平安京に居…

05 武蔵守小野利春

武蔵七党横山党が誕生する直前、国司として二十年近くも武蔵国を支配した小野利春という男がいました。小野氏系図によると、利春は小野篁の孫の小野美材の次男に生まれ、延喜頃、高向氏へ養子に出たらしいのです。美材は延喜二年(902)に没しているので、その…

04 兵家小野氏

古代氏族としての小野氏の特徴は、遣隋使小野妹子に代表される外交と征夷副将軍小野永見に代表される軍事に関わったことにあるようです。政治の平和的手段が外交であるとすれば、軍事はその強行的手段であり、いずれにしても畿内政府において、小野氏の硬軟…

03 小野猿麻呂

先に断っておきますと、一般に混同されてますが、歌人の猿丸大夫とこれから述べる小野猿麻呂は別人です。猿丸大夫は柿本人麻呂だとする梅原猛説(『水底の歌』)もあるように藤原京時代人でした。小野猿麻呂は長岡京から平安京初期の人で、その間、百年ほど時…